DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2010.12.31

【第55号 大晦日の木更津にて】

 大晦日の木更津に・・・今年は木更津が故郷だった。この近辺のゴルフ場の数は、ギネス・ブックらしく、アクアラインを抜けて木更津東のインターを下りた畑には、ゴルフ場の看板が、森のように立っている。

 普段は、帰りのラッシュを避ける為に早朝スタートのゴルフが多い為
昼過ぎの午後には、このあたりを、ウロウロしながら、昼飯を食べることが多い。

 行きつけの農協スーパーの、入り口に、たくさんの地元の主婦を集める湧き水がある。千葉はピーナッツや味噌、野菜の生産に負けず劣らず”名水”の宝庫でもアルのだ。

 新年の飾り付けを終えた給水場で、コップ一杯の水をがぶりと飲んだ。
まだまだ、純粋な房総の木の香りがしている。

 報道によると、森を買い漁る中国人(スイスもアメリカもフランスも)の目的は、その森に含まれる豊かな水源との事。1920年代に出来た法律で外国人はいとも簡単に、日本の土地を購入できる。

 友人のVSNの加藤君がいいアイデアを話している。
「売る時に、税金を、倍にしたら、いいんですよ」





2010.12.28

第54号 さだまさし ソロプレミアム in 国技館

 さだまさし ソロプレミアム in 国技館に顔を出した。
今年で2回目。出来れば、ずっとずっとやって欲しいイベントである。

 さださんは、年間100回以上も、コンサートをこなす。沖縄から、北海道まで彼の”生ステージ”を楽しみにしている人は、きっと何百万人もいるだろう。隠れさだファンも、凄い数に上る。僕の友人の強い強い格闘家もその一人で、車に乗るとボリューム一杯で、さださんの歌を、熱唱している。それも30年間も。そして、よく泣かされている・・・。

 さださんは、日本の歌謡界史上に残る歌手でも、あり詩人でもあるが、その創作能力やアイデアや、イマジネーションは、芸術の部類である。そしてもう一つはニホンジンの心を記してきた”語り部”なのではないか。

 だからこそ、普段「相撲」が行われている国技館で、年末にさださんが、しかもたった一人で、土俵を飾るのは、意義がある。おそらく日本の国民行事なのである。

 恥かしながら、月刊「美楽」の幟が、国技館にはためいている。この雑誌の、意味も、少しはあるのかな?と嬉しくなった夜でした。

 




2010.12.25

第53号 クリスマスにケーキより建国記念日にお握りを

 クリスマスにケーキより建国記念日にお握りを食べましょう。
東京タワーの周辺が、車と人並みのの混雑で、賑わっている。ついに、パトカーが道案内や、道路の整理を始めた。おやおや、青森ナンバー、島根ナンバー、北九州からも・・・・。若い二人は、何かと材料を探しては、”盛り上がりたい”。材料を提供するのはテレビや雑誌だ。しかし決して、材料の意味や、材料が放つ社会悪は語らない。

 さだまさしさんが、ニホンジンは生まれたときにお宮参り、進学進学でクリスチャン、大学の合格祈願は神社、やがて、結婚式は神前から教会へ。挙句の果ては葬式は、仏様。多神教と言うより、節操が無い。と笑っていた。

 静かになった夜更けに、近所の神社を通りかかると、誰もいない神社は正月の準備に入っていた。鳥居の向こうに、ハートマークにデコレーションされた東京タワーが、光っていた。
 このコントラストに、現在の日本の不気味さがある。力の出しどころさえ
見当たらないニホンジンが、夜な夜な享楽を求めて彷徨っている。

 携帯電話に代表される人工の明るさの影で、”何もかもが見えなくなった”のは・・・・・この10年の事。

 ここから10年は、日本の事を、考えよう!








2010.12.20

第52号 月刊「美楽」1月号(新年号)

『五線譜』 
    
 雪道を歩いていくと、がさがさ音を立てて、雪が肩に落ちてくる。見上げると、まるで五線譜にとまる音符のように、たくさんのすずめが電線に留っていた。
 
 ピーヨ、ピーヨの鳴き声を聞いていると、さっき習ったばかりのメロディーのようにも聞こえる。





2010.12.10

第51号 季節が見えない公孫樹

 八重洲ブックセンターに来年の手帳を買いに出かけた。時間の流れが縦に読める手帳が、増えている。大型の手帳と、小ぶりな手帳が、数年前と比べると、半々に陳列され、種類も豊富。電子手帳の普及が、騒がれているのに何故だろうか?個人の製作した手帳・・タレント本の延長かな?が増えている。人生時間の管理まで、人の真似をするニホンジンは、何処に行くのかな?3年手帳や5年手帳は、さっぱり売れないそうだ。来年も解からない時代に3年後は、不要だろう。

 季節が見えない公孫樹が、落葉もせずに、かと言って、凛々と歩道に並んでいる。「季節の無い街を出て・・・・」泉谷しげるが、歌っていたが、違う。季節や、時間は、相対的なものではない。自分の心の中で、管理すべきものなのである。

 体内時計、自分時間、手帳も、なるべく罫線の無いシンプルなものがいい。