DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2011.12.30

第45号 上田正樹氏「遠ざかる日本(ふるさと)の歌」

 上田正樹氏の見本。
詳しくは、上田さんの連載を美楽で執筆中。


日本の、ソウルは、童謡なのかもしれないという、仮説がピッタリと、しっくりと理解していただけます。

3月6日。ユニバーサルレコードから、発売予定!乞うご期待!




2011.12.27

第44号 聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-

 美楽の執筆者でもある古庄氏が、監修に参加した東映映画「山本五十六」が封切り。この種の”第2次大戦”をテーマにした映画は8月の終戦記念日前後の封切りが多いのだが、・・・・何か時代めいたものを感じてしまう。

 どうにもこうにも手の打ちようの無い日本なのは、余程馬鹿じゃない限り国民に理解され始めた。もともと人材以外の資源のない日本が、今で言うACEANのような大東亜共栄圏なるものを、旗印に東南アジアから中国を侵略していく。70年前の日本の状況と、今日の状態が、幾分似てきているだけに、この映画の主人公山本五十六氏の気持ちが少しは理解できる気がする。


 誰よりもアメリカの事情に詳しく戦争の早期終結を目指したにもかかわらず、ずるずると戦争の闇に引きずる込まれていく日本。
 TPPやら、増税やらで不安の中にある国民は、戦争に反対し続けた連合艦隊司令長官・山本五十六の判断と、先見性を求めている。


 そろそろ、日比谷通り辺りを、学生が数万人規模のデモを、起こしても良さそうなのだが、どうやら”個人の生活”で、多忙らしい。この国は、一人ひとりが、それぞれの暮らしの中の、”満足!”を追いかけたら、危険な状況に追い込まれてくる歴史が、度々あった。にも。関わらず。




2011.12.21

第43号 カーコンビニ倶楽部の市川さん・・・岡持ちを置いていってください

 カーコンビニ倶楽部の市川さんが美楽の広告の件で来社。
 市川さんは、いつも浅草のお土産を携えていらっしゃるので、当方も近所の大門の老舗中華屋さんから、出前を注文。
 この中華料理店の「味噌ラーメン」は、食通の男優・高橋秀樹氏を唸らせるほどの、”普通の安心な”味噌ラーメン”との噂。

 昼休みともなると、ビジネスマン相手の露店の弁当屋に、数十メートルの行列が出来るほどの激戦区・浜松町なのである。
 従って、VIPが来社しようがスタッフのみの会議だろうが、いつも11時過ぎに到着する出前が多い。

 「岡持ちを置いていってください」

 僕は、意地張りの合理主義者なので、「岡持ち」を、会議室のテーブルの真ん中に置いてもらい、出前のおじさんには、そのまま帰ってもらう。
 食べ終えた、器やお皿は、そのまんま、しまって、お返しすればよい。
 つまり「岡持ち」は、運搬用のお盆なのである。

 歴史を感じさせる、ジュラルミンの「岡持ち」の蓋を、ギシギシと上にスライドさせると、まるで、ミラノ座の真紅の緞帳(カーテン)が悠々と上がり、オペラ役者が、勢ぞろいしている瞬間の、あの”ときめき”。

 レバニラの匂いが軽く鼻を掠めると、にくい餃子の大蒜(ニンニク)が天井を突き刺し、主役の味噌ラーメンの湯気が、テーブルの上を雲のように覆う。

 「さあさあ、お好きなおかずを、取ってください」

 別名「岡持ち」ブッフェの、昼食が始まる。 






2011.12.20

第42号 月刊「美楽」1月号

『こたつ』

 こたつの中に足を入れると、母さんの足に触れた。僕はいつの間にか菜の花の夢を見ていた。こたつの中が、菜の花とモンシロチョウと春の風でぽかぽか、ぽかぽか。
 
 冬休みの宿題は、いつもこうして眠くなる。





2011.12.14

第41号 マグレガー様新聞広告

 マグレガー1897年創業の老舗。老舗とは「ろうほ」と呼んでいる人もいるが、先祖代々から伝統的に事業を行っている「信用と歴史」の会社組織であります。
 ちなみに、日本では創業200年以上の企業が3000以上もあり、酒屋や、和菓子、製造業などが多い。

 1897年創業以来、ゴルフ道具を提供し続けていた会社・・・・3世紀渡りゴルフを考えている会社なんて、素敵だな。
 好きな仕事(広告制作)は眠れない・・・・。午前3時の睡魔の中で、原稿用紙の水道の蛇口が緩み、コピーと文章が、流れ出す。

 会社に佐谷社長が訪ねてくる、同志社大学の野球部でキャッチゃーであったという彼は、ゴルフの腕前がどうのこうのと言う以上に、ゴルフに対する情熱が濃くて厚くて、暑い。

「ゴルフを変えたいね・・・・距離とか、何とかじゃなくてね・・・」
老舗企業の、ブランド・イメージは、時代に合わせて微妙に変化し、数十年のうちに大きな変化を遂げるケースも少なくない。

 マグレガー社は、道具の提供から、ゴルフ道精神の提供に、変わりつつあるのカモシレナイ。





2011.12.11

第40号 回帰月食

 皆既月食と言う文字より、回帰月食という感じの方が、すっきり来る気がしませんか?

 今朝の新聞に、月の地球の関係図(天体図)が、書いてあり、この種の天体ショーは、彗星の接近やら、日食やら、必ず何処かで見ることにしているので、今夜も楽しみにしていた。

 会社で、広告主と新聞の広告を製作中だったが、23時過ぎに車を跳ばして、東京湾のほとりにある公園に、繰り出した。

 時間を掛けてゆっくり、重なり合う月の影は、セクシーで、濃い橙色に、発色している。往く宛ても無く愛し合う、不安一杯の恋人たちの遥にも見える。それとも、強引に、価値観を失わされていく無力な日本(わが国)だろうか?

 ふと考えてみたら、東京で、”闇”を探すのは、一苦労する。どんな場所に行っても、犯罪防止の街燈やら、道路灯があり、24時間明るい町なのだ。しかし、”心の闇”を持つ人は増えているように思える。一人ひとりの心の闇の、表面積が、日に日に増大している。

 日本の空を舞台にした、回帰日食は、何も無かったように、午前2時に、
幕を下ろした。町は、眠れずに、朝を待っている。