DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2010.04.28

第20号 伊集院 静氏の「ねむりねこ」とアーススモーカー

 伊集院先生の「ねむりねこ」(講談社文庫)の中に、最近の禁煙ブームというか、おぞましいほどの禁煙体勢をお書きになったエッセイが在る。
「戦争や、飢餓や、・・・を乗り越えてきた人たちが、”タバコを呑む行為が”楽しみの一つであったとしたら、私はそれを認める・・・・」
確かそんな文章であった。

 電子スモーカーの人気商品に育ったアーススモーカーの新作(写真の3点)が発売される。この4月からお陰さまでローソンや、日本中の有名なドラッグチェーンや、女性自身を初めとした週刊誌や、日刊ゲンダイなどのメディアとのタイアップも順調である。そして、毎回のように僕は、この広告コピーで苦戦苦闘を強いられる。

*美味しい煙でやめられる
*これは、タバコではありません
***多分、数十個のコピーは、書いたかな

 鹿児島の父が、タバコを止めた。仕事をしながら、文章家でもある父の指先にはいつも、タバコの煙が香っていた。もし、タバコの煙が、無かったら、父は文章を書いていなかったような、気もする。

思うに、どうも、僕自身も、禁煙キャンペーンに、追われていたのかな。
もっと、スモーカーを応援するコピーを考えよう。

「タバコは、止めない、煙大好き」・・・・これは、意味不明かな?

場所を選ぶことで、道徳を問われるのなら、タバコだけではないはずで、人間は、いつも場所を選んで、生きているのだ。






2010.04.21

第19号 中谷彰宏先生の試読本

 中谷彰弘先生から新刊が届いた。もうもうこの発刊ペースに驚いて20数年。そろそろ発行点数は1000という偉大な数字に到達秒読みなのではなかろうか?毎週毎月、続々新刊が発行される。何処の書店に行っても、まるで喫茶店のコーヒーのように、常連のメニューなのだ。

「僕は、中谷書店になるかもしれません」
 そう言えば、ずっと昔に、この言葉を聞いた時にも、きっと、彼のスピードと切れ味なら、可能なことであろうと、舌を巻いた。

 中谷先生の凄さは、この発刊点数だけではない。例えば、全てのファン・レターには直筆で返事を書く。年賀状の返事すら、季節遅れになる僕のズボラな性格とは、程遠い。
 彼の本の様に、”判断し””動き””発想し””微笑む”。つまり、中谷先生が、自身の本の経典なのである。

 何ページかに、僕の紹介もして頂いた。
”東さんは、お店のお客さまに、全員に気楽に声を掛ける”と・・・・

 知らない人が、横にいると、妙に気を使うので、確かにそんな所があるかもしれない。結局は大人数が、苦手の僕のコンプレックスを、長所にご理解頂いて、頭が下がる。

 *3分で幸せになる「小さな魔法」




2010.04.16

第18号 戸張 捷さんと、中村哲也先生と、美楽筆者ランチ

 戸張氏は日本のゴルフ業界をプロデュース、中村哲也氏は、日本の医療界をプロデュース。ご両人は嫌がるかもしれないが、業界の”未来の絵”を描き、経済の流れを把握し、現状に適切な一手を打つのが、第一人者の責任であり、義務であり、権力とするならば、まさに日本をリードするプロデューサーである。

 今日は、中華料理なんぞ啄ばみながら、両巨頭が、雑談意見交換会・・・これも美楽を発刊する者の醍醐味かな。

 高齢化する日本の医療費は、30年後は70兆円を越えるとも言われる。・・・国家予算にほぼ等しい?
 一方、年寄りの楽しみとしてのゴルフ人口は、600万人(プレイヤーのみ)。この二つの数字を掛け合わせると、”たのしく健康を保つ為に、クラブを持って歩く人が増えれば、予防医学の見地からも、好ましい。
 ゴルフ場の横に、ゴールドエイジ(シルバーではない)ホームを造るも良し、リハビリ(精神的にも、肉体的にも)にも有用。

 この二人、近々、何か、合作が期待できそうな予感がします。




2010.04.09

第17号 白鳳とチンギス・ハーンとモンゴルの至宝展

 横綱白鳳は、美楽の中でも人気一番の執筆者。その関係でモンゴル航空支店長ガルダさんと、この秋「モンゴル国立音楽団」の日本公演を企画中。
今日は、取材も兼ねて江戸東京博物館の「チンギス・ハーン・・・」に。

1200年前後に活躍したこのアジアの英雄は、当時分裂していた中央アジアの部族を統一し、やがてその末裔は中国全土から、ヨーロッパの入り口のキルギス周辺までの巨大な王国へと発展する。

 今から、800年前の衣装や、武器、家、食器などが陳列されているのであるが、やはり”どれも大きい”。モンゴル人は、今でも、そして昔から大きい人が、多いのかな。

 僕は、白鳳がこの衣装を身に着けた想像をして、こんな連中が数百頭の馬に乗って、襲って来たら、とても敵わない・・・・などど考えていた。

*この秋、モンゴルの交響楽団が、東京でコンサートを実施します。詳しくは、美楽6月号で告知します。 






2010.04.06

第16号 ヒロさんは、ニューヨーク帰りの、床屋さん

ヒロさんと言う名前は、遠くニューヨークでは,
凄腕の理容師として、その名前が輝いている。

僕は、10分100円の床屋さんでも、女性用のカットやパーマ屋さんでも、どこでもいつでも、適当に髪を切る。時間が見つけられないわけではないが、気持ちの何処かに
「男は、髪なんかに、拘るな」的な、思いがアル。

しかし、ヒロさんの所に、出かける時は、何処か気を構えて出かけるのだ。
エルトンジョンや、ハリウッドの映画スターの頭を整えてきたヒロさんの、魔術に気持ちよく、馴染むように。




2010.04.01

第15号 中谷彰宏さんのVSN講演会

中谷先生と素直に言ってしまうほどの、中身のアル、タメになる講演会になった。今年のVSN(特定人材派遣会社)の入社式は、赤坂プリンスに2百数十名の新人を迎えた。

「さあ、全員メモを取りなさい!」この一声で始まった講演に、思わず僕も新入社員に帰ったように、身を引き締める。
「怒られなければ、意味が無い!それは、チャンスなんだ」・・・なるほど
・・・・・僕も、良く若い人にハッパかけるな・・・・

人の出会いは、不思議なもので、中谷さんとは20数年前に遡る。
あの夜、確か、藤原和博さんと、3人で飲んでいた。
「博報堂を止めようと、考えてるんです」

僕は、大賛成した。あの頃から、中谷彰宏は輝いていた。鋭敏なコピー、大仕掛けで解かり易い説明(プレゼン)、タイミングのいい視線。若くて洒落たルックス。

それから、一年も経たないうちに作家中谷彰宏は、日本中の書店の”売れ筋”となり、僕の人生の支柱の一つになった。


「これが、みなさんとの出会いだね。また来ますよ」
さりげなく、暖かく、スマートに、”おだやかな春の疾風”のように、演台を降りた。

 僕は、中谷彰宏さんと20年ぶりの小さな握手をして、感謝した。