2011年1月12日 | 2011年1月24日
2011.01.22
第3号 銀座アカデミー賞
銀座らしくない夜。
買い物をする人の影もない。
首筋の冷える夜が続けざまに1月を通りすぎている。
冬眠すら安心して出来ない夜が続いている。
シャッターの降りた松坂屋の前で僕は車の窓を下ろして耳を傾けた。
サックスの美しい音が銀座の中央通りに流れている。
歩道を歩く人が、何人か足を留めてしまう。音。
何年前から吹いている錆つきそうなそうなサックスで、「ムーン・リバ ー」を奏でている老人。
チョコレート色の、サックスケースには、楽しげに穴があいている。
まだまだ、東京は捨てたもんじゃない。
凄いミュージシャンが、ふらりと、音を出せるじゃないか。
こんなライブが聴けるなんて、今夜は昔の事でも思い出そうかな。
「風に吹かれて、気持ちよく歌っていた頃の事」
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