DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2016.01.07

沖縄の元気な若者

 沖縄の元気な若者がホテルの庭の手入れをしている。
 沖縄は日本で一番失業率が高いと言われている。特に、20代、30代の若者の失業率は、10%に近づいている。
 日本も同じで、労働者の3人に1人は、人材派遣会社を通して、仕事をしている。言って見れば、いつでも職を変えられる自由なライフスタイルと政府は考えているらしいが、明日なき不安定な労働者。
 賃金が正社員と比べて、安いだけでなく、身分の保障もなければ、何より人生設計もしづらい。親の面倒を見ることが難しいだけでなく、結婚することもできなければ、病気にもなれない。

 朝の太陽を浴びて、庭師を志す若者は、決して派手な生活に憧れているわけではないが、豊かな青春を送っているように思えた。
 南国の花々に囲まれて、燦々と太陽を浴び、海鳴りの音を聞きながら一日を終える。その繰り返しの中で、喜怒哀楽という感情を、心のインフラで蓄積している。都会の娯楽という名のインフラの中で、体温を下げている若者たちは、花の名前も知らない。