DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2014.02.20

月刊「美楽」2014年3月号

 さだまさしさんは、霧の中で満開の咲いた桜のような人だ。
 見えているようで、その美しい姿は、見えにくい。詩人というよりは、あらゆるものから感じ取った心の中を映像化して詩にしたり、文学にしたり、映画にしたり、言葉に変えたりする。
 儚く、散りそうな、消えていきそうな、命の瞬間を一瞬にして捉える写真機のようでもある。
 
 出逢えて良かったと思う。私の人生の崇高な樹液のようである。