DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2011.03.13

第4号 バーバリーの広報は”水漏れ”かな?

 三陸海岸を襲った”海の大量虐殺”を、テレビが繰り返し繰り返し繰り返し・・・流している。ドノ映像も、泥水の海に浮かぶ”町の破片”と、獰猛なくせに静に襲い掛かる”長い蛇の集団”が、姿の無い人間を飲み込む瞬間ばかりで、”脳味噌が、重たく揺れる、どんよりとした妙な湿度”に犯されていく。

 飲料水と煙草と思考能力が切れたので、銀座の街に、買い物に出かけた。
友人のE氏が、テレビで何度も呼びかけていた。
 「このままいくと電力の供給が、出来なくなる可能性があります・・・・」
随分、勝手な言い分では、無かろうか?普段支払っている、電気代の中に、原子力発電所の、点検コストも入っているだろうに。

しかし、わが身を振り返ると、電気に、ほぼ100%すがる現代の人間社会は、30秒でも電流が止まると、水の無い水槽では、生きていけない魚になる。

 こんな非常事態に、Bというブランドショップの明りが、自らの非常識という”恥”を自慢するように、煌々とネオンサインを輝かせていた。
 このメーカーのコートは、きっと昔のような、”質の高い商品”では、なかろう。

 ”水も漏らさぬコート”の決め手は、丁寧に折られたコットンから、始まるのだ。

松坂屋はこの日から、営業時間を2時間短縮して、東北に祈りを捧げている。

 「さよなら、水浸しの会社”バーバリー”。」