DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2006.10.01

第37号「東京タワーは、ネオンサインでもある」

 25人に1人の割合で発病する女性の乳がんを再認識してもらい、多忙を理由に健康診断から足が遠のいている東京の女性・・・・?・・・明日の朝にでも乳がん検診をしてもらおうというPRで東京タワーはセクシーなおぼろげな、そして憂鬱な美しいピンクを昭光している。

 東京タワーは、何処からでも見えるシンボリックなメディアとして、そのネオン管の色を変えることで楽しみなメッセージを発信してくれる。皆さんの記憶にも新しいだろうが、2002年のワールドカップの時には、ジャパン代表の色でもある濃い青に空を染めた。

 家路に帰る桜田通りを、一人私は「東京タワー通り」と呼んでいる。札の辻と第一京浜が交差するあたりから赤羽橋までの1キロ5分ほどの道のりに延々姿を見せる東京タワーは、どんなビルよりも一番美しいスタイルで目の前にに迫ってくる。

一方、事務所にしている東京プリンスの裏口から見える東京タワーは突然仁王立ちした巨獣のように、乱暴で傲慢なのだが・・・・。

 今日も一人の小学生が自殺した。友達に遺書を残して首を吊った。あの少年が東京タワーに登って、空や、雲や、小さな都会の町並みを眺めていたら、少しは気も晴れたのでは無かったのだろうか?
「いじめに悩む子供たちを励ますための色は、教育者やその親たちに警戒を促す黄色なのか、それとも今の子供たちの心の虚しさを表す真っ暗なのか・・・・・・。