DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2006.06.24

第29号「インプラントの勇気」

 長年煩ってきた右の奥歯の虫歯が、長年変わらないゴルフの強振のせいで下顎から解脱、孤立し一人歩きを始め、今にもまとめて唇から零れ落ちそうになってきたので、一念発起、インプラントの手術を受けることにした。

 友人の飯塚歯科医曰く、「手術は、ほんの3時間で寝ている間に終わります。」との励ましに、ついに決行の日が来た。この写真の後に、衛生管理のための白衣を着せられ、髪の毛にも無数の雑菌がいるということで、白い帽子を被せられ、さらに麻酔医と、執刀医、看護婦さん計3名が加わった辺りから、僕の記憶は薄れていった。
歯茎にメスを入れる感触、顎骨の軋む音、インプラントを3本打ち込む鈍い機械音、予想していた恐怖を覚えるような瞬間すら記憶にない。今の麻酔って凄いなぁ!

 小学生のころ、歯医者の待合室でキーンという歯を削る機械音を聞いて、逃げ出した辺りから、歯医者どころかすべての医療に対する恐怖のトラウマに怯えていた。
 
 治療に携わってくれた医師団のほうが、この臆病者の患者より勇気が必要なほど複雑なオペだったらしい・・・・・