DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2005.05.22

第8号「大人の為の、大人による・・・・ジョージ・ウインストン2005:東京公演」

日本テレコムさんにスポンサーに成って頂き、ジョージ・ウインストンのコンサートをプロモートした。

大親友の日本テレコムの富村氏(元リクルート)から、”地味でも、質の高い、本物のいい音楽”を提供したいというオーダーもあり、真っ先に浮かんだ音楽家は、ウィンダムヒル・レーベルの時代から40年近くも根強い人気のあるジョージ・ウィンストン氏だ。・・・・・(彼なら、一流で、お客様が通であればあるほど、高い評価をいただける)
と言うわけで、渋谷のオーチャード・ホールは、一見しても判るような玄人音楽ファンで超満員。それにテレコムさんの招待客(VIP)が加わり、一層荘厳な空気を漂わせている。
ステージ上に、漆黒のグランド・ピアノが一台。装飾と言う装飾は一切無し。まるで、竜安寺の石庭を思わせる。このアーティストそのものが質素で簡素、“音とメロディー”以外のものは無駄なのである。

そもそも、“体を動かす音で構成された音楽舞台”に、支配されすぎたのが、日本の業界。
其処に近づく、”大人の音楽マーケット”を、本気で考えている人も少ない。
つまりこのコンサートは、近未来の音楽ファンに贈るテレコムさんと、僕の“音楽文化の実験ライブ”でもあるのだ。

テレコムさんの粋な計らいで、コンサート終了後に、簡単なパーティが開催された。
普段、この種のクライアント実施の場には、めったに顔を見せないジョージもTシャツ姿で参加。
10分前にコンサートを終えたばかりなのに、疲れも見せず満面の笑顔で写真撮影から、サインまで徹底して応じてくれた。

「Mr.ヒガシ、日本も音楽が解る人が増えてきたね。すごく気分がいいよ・・・」
楽屋に帰る通路で、細くて長い指で、永くて熱い握手を求められた。

音楽を愛する日本テレコムの倉重社長、富村副社長、松原部長、そしてキョードー東京さんに、感謝!感謝