DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2003.02.21

2月21日(金)夕焼けを見に訪れた多摩川沿いの公園に梅がぼちぼち実を膨らませ、気の早い蕾は赤い花を咲かせ始めている。(写真参照)

 昨日の前夜祭から、今夜にかけて誕生日にたくさんのケーキを頂いた。中でも東京プリンスが作ってくれたケーキは驚くほど大きく、ゴージャスで、思わずデジカメに納めてしまった。(写真参照)


 僕がずうずうしく「今年のプレゼントは、ラコステのポロシャツにしてください・・・・・サイズはDです」などと、誕生日を聞かれる人みんなに注文を出してしまったので、しばらくゴルフ用のポロシャツは買わなくて済みそうだ。


胡蝶花の女性にはデュポン社のライターやペンを頂いた。これらの高級品は持ち歩くと必ず無くすので、箱に入れて机にしまった。


 というわけで、2日間の間にあちこちの飲み屋で「ハッピー・バースデー」の唄を歌ってもらった。そのたびに悪い気はしないのだが、凄く照れくさく、しかし礼儀なので椅子から少しだけ腰を浮かせて頭を下げた。ワインやシャンパンを空けてもらいながら、何処か相変わらずみんなの祝福の輪から遠ざかってしまうもう一人の自分がいた。


 昔から、そうだった。初めは円の中心になって、たくさんの人々を集めるのだが、そこで“祭り”が始まり、集団の興奮がピークに達する頃、僕はひとり帰路に着くのだ。・・・・・・・へそ曲がりの美学だなぁ・・・・・

 3年連続で橘君にムードメーカーをお願いしたせいか、明るい雰囲気の宴が続いた。彼は、いつも円の中心にいて華やかだ。(いいなぁ・・・・そういう性格)


 最近、花の名前を覚えようと古本屋で「花暦」の本を買った。1年365日にはそれぞれに花が宛がわれている。ちなみに2月21日の誕生花は「クロトン」。別名「ヘンヨウボク(変葉木)」とも呼ばれるマレーシア原産の常緑樹。

異国、異文化への憧れが強く、エキゾチックな小物を収集するのが好きな人。と書いてある。(確かに当たってる所も有るかなぁ・・・・・?)


 トイレの便器に座りながら、20分も「花暦」をめくっていた。知り合いの誕生日をめくっては、本に書いてある「誕生花」と性格分析を読みながら本人を想像していた。


 そう言えば、半世紀前に冬から春に向かって生まれた僕は、夏から秋に向かって咲く花を“人生という花瓶”に飾らなければいけないんだ。やはりその場合の花は「菊」なんだろう。

 白い菊の花言葉は、「真実の愛」、赤い菊の花言葉は「私は愛する」、黄色い菊の花言葉は「軽んじられた愛」・・・・・・そう書いてあるのだが、僕は赤い菊のドライフラワーを生けてみよう。